



建設が予定される松戸駅東口側の旧官舎跡地(プラーレ松戸 5階 出入口を出て)




松戸駅周辺の再編やまちづくりが進むなか、新たなランドマークとして注目を集めている「(仮称)松戸市文化複合施設」の基本構想(案)概要が公表されました。
図書館だけでなく、アートセンター、ホール、プラネタリウム、カフェや子育てスペースまでがひとつに融合する、延床面積約20,000〜25,000㎡の大規模プロジェクトです。どのような施設が構想されているのか、ポイントを分かりやすく整理してご紹介します。
→松戸市 新たな文化施設の整備を検討しています~アンケートを実施します~
施設のコンセプト:「みどりと本に囲まれた学びの広場」
本構想の基本理念は、「誰もが学び、集い、つながる知の拠点 〜みどりと本に囲まれた学びの広場〜」。
従来の「本を借りるだけ」「静かに鑑賞するだけ」の公共施設ではなく、子どもから大人までが思い思いに過ごし、学び、交流できる「サードプレイス(第3の居場所)」を目指しています。
構想のベースとなっているのは以下の4つの視点です。
- 学びのサードプレイス:日常のなかで誰もが気軽に立ち寄れる居場所
- 知の拠点・文化の拠点の複合化:読書、芸術、宇宙、創作をシームレスに体験
- 可変性・多様性・多目的な利用:時代の変化や多彩な活動に柔軟に対応
- にぎわい・地域の活性化:施設内にとどまらず、まちなかや公園へ活気を波及
集約される4つの主要機能
全国の先進事例(大和市文化創造拠点シリウスや、茨木市のおにクル、せんだいメディアテークなど)を参考に、以下の機能が一体的に配置されます。
茨木市のおにクル

せんだいメディアテーク

1. 図書館(中央館)機能
- 約60万冊の蔵書を想定(開架30万冊+閉架30万冊)。
- 市内図書館のハブとしての役割を担い、静かに読書ができる静読室から、PC作業やグループ学習が可能なワークスペースまで多様な閲覧空間を備えます。
2. ホール・プラネタリウム機能
- 多目的ホール(300〜600席):固定席ではなく平土間+可動式客席を採用し、演劇やコンサートだけでなく、展示会やコンベンション、サテライトキャンパスなど多目的に使えます。
- NAOKO SPACE PLANETARIUM(約100席):松戸市出身の宇宙飛行士・山崎直子さんにちなんだプラネタリウム。星空投影だけでなく、寝転がって本を読んだり、音楽ライブや映像イベントに活用したりと、自由な使い方が想定されています。
3. アートセンター機能
- 国内外の巡回展や市のコレクションを展示できるメインギャラリーや市民ギャラリー。
- アーティストと一緒にものづくりや実験ができるオープンなアトリエ・ラボを設置し、鑑賞だけでなく創作・体験の場を提供します。
4. 居場所・交流機能 & 公園との一体化
- カフェ、ショップ、多目的スタジオ、学習スペースに加え、安心して遊べるこども・子育てスペースを完備。
- 隣接する公園や広場とシームレスにつながる設計を予定しており、天気の良い日はテラスや芝生で本を読んだり、公園のイベントと連動させたりと、屋外空間と溶け合う心地よい環境が計画されています。
どのエリアにいても本に出会える「3つのゾーン」
施設内は、利用者の過ごし方に合わせて3つのゾーンに整理されています。最大の特徴は、「どの場所にいても本に出会える」よう、すべてのゾーンに本棚が配置される点です。
| ゾーン名 | 主な施設・機能 | 特徴・過ごし方 |
| 活動・探求ゾーン | ホール、ギャラリー、スタジオ、プラネタリウム | 舞台鑑賞、アート展示、宇宙や自然科学の探究など、文化芸術を全身で体感するエリア。 |
| 学び・くつろぎゾーン | 中央図書館、学習室、カフェ、読書スペース | じっくり調べものをしたり、コーヒーを片手に読書やおしゃべりを楽しんだりする落ち着いた空間。 |
| 創造・交流ゾーン | 広場、アトリエ・ラボ、こども・子育てスペース | 親子でのびのび過ごし、ワークショップや工作などを通じて自由な発想・創作を楽しめるエリア。 |
今後のスケジュールと市民参加
この基本構想は「骨格」であり、具体的な建設場所、建物の設計、事業手法(民間連携手法のPPP/PFIなど)は、今後の「基本計画」の中で具体化されていきます。
計画の策定にあたっては、説明会やパブリックコメントに加え、オープンハウスや社会実験、プレイスメイキングといった市民参加型のプロセスが重視されています。実際に使っていく市民の声を反映しながら、みんなで育てていく施設づくりが進められる予定です。
本やアート、星空に囲まれながら、ふらっと立ち寄ってくつろげる場所が松戸のまちなかに誕生すれば、日々の暮らしの楽しみ方が大きく広がりそうです。今後の計画進展や市民参加イベントの動きにも、ぜひ注目していきましょう。


