


「カラタネオガタマ(唐種招霊)」は、中国南部原産のモクレン科の常緑小高木です。江戸時代に日本へ渡来し、暖かい地方で庭木や公園樹として親しまれています。
特徴
- 樹形: 自然にまとまりやすく、剪定にも強いため、管理しやすい樹木です。成長は比較的緩やかで、樹高は3~5mほどになります。
- 葉: 光沢のある濃い緑色の楕円形で、一年を通して葉をつけています。新芽や葉柄には褐色の毛が密生しています。
- 花: 4月下旬から5月にかけて、黄白色で縁が淡紫色を帯びた小さな花を葉の付け根に咲かせます。花は半開状で、あまり目立ちませんが、バナナのような甘く強い芳香を放ちます。この香りが特徴で、別名「バナナツリー」とも呼ばれます。香りは午前中よりも午後の方が強く感じられることが多いようです。
- 果実: 秋には赤い種子が入った袋果ができます。
香りについて
カラタネオガタマの花の香りは、バナナに似た甘い香りが特徴です。この香りの主成分は酢酸イソブチルなどのカルボン酸類であることが研究でわかっています。バナナよりも爽やかでフルーティーだと感じる人もいるようです。