宝光院は、真言宗豊山派の寺院で、正式には「梅牛山 宝光院 林泉寺」といいます。創建年代は不明ですが、江戸時代初期に松戸宿が整備された際に現在地に移転したと伝えられています。
この寺院は、江戸時代の剣豪である千葉周作ゆかりの寺として知られています。若き日の周作は、宝光院の門前に住み、剣の師である浅利又七郎の道場で日々修行に励んだとされています。境内には、周作の実父である浦山寿貞(うらやま じゅてい)の墓と、師匠である浅利又七郎の供養碑が建てられています。参道には「千葉周作修行之地」と記された標柱と解説板があり、当時の様子を偲ぶことができます。
また、境内には四国八十八ヵ所霊場を模した「松戸四国八十八ヵ所弘法大師霊場(お砂踏み霊場)」があります。これは、実際に四国巡礼が難しい人々でも、八十八ヶ所の砂を踏むことで巡礼と同様の功徳が得られるとされるものです。


江戸時代の剣豪である千葉周作 修行之地
千葉周作は、江戸時代後期の剣術家で、北辰一刀流の創始者です。幕末には「剣聖」と称され、江戸三大道場の一つである「玄武館」を開き、多くの門弟を輩出しました。
千葉周作は、寛政5年(1793年)または6年(1794年)に陸奥国(現在の宮城県)で生まれました。幼少期に父とともに下総国(現在の千葉県)松戸に移り住み、小野派一刀流の浅利義信に師事し、剣の才能を開花させました。



松戸四国八十八ヵ所弘法大師霊場



松戸市松戸1842
JR常磐線松戸駅・京成電鉄松戸線松戸駅から徒歩7分(旧水戸街道ぞい)